替え玉殺人判決 尹被告「全部うそでしょ」 遺族「真実を」願いかなわず(産経新聞)
2010年 02月 02日
主文を聞き終えた中国人妻、尹麗娜(インリナ)被告(54)はうっすらと笑みを浮かべ、傍聴席を見やった。28日、大阪地裁で無期懲役が言い渡された替え玉殺人事件の判決公判。納得と不満の感情が入り交じったのか、判決理由の最中には「全部うそでしょ」と感情をあらわにする一方、宣告後は笑顔で法廷を後にした。(1面参照)
尹被告は青い派手なジャケットと柄模様のズボン姿で入廷。深々と一礼し、証言台の前に立った。これまでとは一変して落ち着いた様子で裁判長を見据えた。
裁判長はまず、主文を後回しにして判決理由の概要を伝えた後、改めて主文を言い渡し、詳細な理由を述べると説明した。
判決理由の概要では、替え玉の一人の男性に対する殺人から開始。検察側の主張がことごとく否定され、無罪を言い渡されると尹被告は何度もうなずいた。一方でもう一人の替え玉男性に対する殺人が認定された際は体を左右に揺らし、納得いかない様子を見せた。
一方、詳細な理由の宣告中には突然立ち上がり、「全部うそでしょ。検察側は証拠を出しなさい」と訴え、裁判長から「待ちなさい。座って聞いてください」と諭される場面も。最後にもう一度主文を言い渡されたときは、にっこりと笑って何度もうなずいた。
公判では一貫して「迅速でも公平でもない秘密裁判」と“戦う姿勢”を鮮明にしてきた。昨年12月は涙を流しながら、物証が少ないことを挙げ、「ショックを受け、自殺未遂を図った」と裁判の不当性を訴えた。
今月21日の最終意見陳述では、これまでの思いをぶちまけるように、手書きの分厚い書面を用意。「検察は策略と奇術を弄(ろう)した。証拠を隠し、改竄(かいざん)し、証人をだまして証言させる」と約4時間半にわたって検察を批判した。
一方、傷害致死と認定された夫の加藤善一郎さん=当時(77)=の遺体は事件から8年たった今も見つかっておらず、死亡の経緯も不明のまま。法廷で「真実を話してほしい」と懇願した遺族の思いは通じなかった。
【関連記事】
・ 長期化で裁判員裁判審理は困難 替え玉殺人中国人妻に無期
・ 替え玉殺人無期判決に中国人妻が激高「全部うそでしょ。検察は証拠出せ」
・ 替え玉殺人の中国人妻に無期懲役 1件無罪、1件は傷害致死認定
・ 替え玉殺人事件で尹被告、検察を批判 結審、28日に判決
・ 中国人妻に死刑求刑 替え玉殺人公判
・ 「学校の感度低い」=児童虐待死事件で−文科相(時事通信)
・ テレ朝「お願い!ランキング」無断撮影ロケか(読売新聞)
・ <覚せい剤>末端価格1.5億円 所持の容疑者逮捕(毎日新聞)
・ 稲嶺氏当選「日米関係にさらなる緊張」…米紙論評(読売新聞)
・ ハイチ大地震の被災者に千羽鶴を ミクシィで広がる支援の輪(産経新聞)
尹被告は青い派手なジャケットと柄模様のズボン姿で入廷。深々と一礼し、証言台の前に立った。これまでとは一変して落ち着いた様子で裁判長を見据えた。
裁判長はまず、主文を後回しにして判決理由の概要を伝えた後、改めて主文を言い渡し、詳細な理由を述べると説明した。
判決理由の概要では、替え玉の一人の男性に対する殺人から開始。検察側の主張がことごとく否定され、無罪を言い渡されると尹被告は何度もうなずいた。一方でもう一人の替え玉男性に対する殺人が認定された際は体を左右に揺らし、納得いかない様子を見せた。
一方、詳細な理由の宣告中には突然立ち上がり、「全部うそでしょ。検察側は証拠を出しなさい」と訴え、裁判長から「待ちなさい。座って聞いてください」と諭される場面も。最後にもう一度主文を言い渡されたときは、にっこりと笑って何度もうなずいた。
公判では一貫して「迅速でも公平でもない秘密裁判」と“戦う姿勢”を鮮明にしてきた。昨年12月は涙を流しながら、物証が少ないことを挙げ、「ショックを受け、自殺未遂を図った」と裁判の不当性を訴えた。
今月21日の最終意見陳述では、これまでの思いをぶちまけるように、手書きの分厚い書面を用意。「検察は策略と奇術を弄(ろう)した。証拠を隠し、改竄(かいざん)し、証人をだまして証言させる」と約4時間半にわたって検察を批判した。
一方、傷害致死と認定された夫の加藤善一郎さん=当時(77)=の遺体は事件から8年たった今も見つかっておらず、死亡の経緯も不明のまま。法廷で「真実を話してほしい」と懇願した遺族の思いは通じなかった。
【関連記事】
・ 長期化で裁判員裁判審理は困難 替え玉殺人中国人妻に無期
・ 替え玉殺人無期判決に中国人妻が激高「全部うそでしょ。検察は証拠出せ」
・ 替え玉殺人の中国人妻に無期懲役 1件無罪、1件は傷害致死認定
・ 替え玉殺人事件で尹被告、検察を批判 結審、28日に判決
・ 中国人妻に死刑求刑 替え玉殺人公判
・ 「学校の感度低い」=児童虐待死事件で−文科相(時事通信)
・ テレ朝「お願い!ランキング」無断撮影ロケか(読売新聞)
・ <覚せい剤>末端価格1.5億円 所持の容疑者逮捕(毎日新聞)
・ 稲嶺氏当選「日米関係にさらなる緊張」…米紙論評(読売新聞)
・ ハイチ大地震の被災者に千羽鶴を ミクシィで広がる支援の輪(産経新聞)
by zkzdn0zb2h
| 2010-02-02 04:17